2025年の大阪・関西万博が開幕し、多彩なパビリオンが注目を集める中、特に話題となっているのがサウジアラビア館です。このパビリオンは、日本館に次ぐ広さを誇り、文化とテクノロジーが融合した没入型の体験が魅力です。AR技術を活用した「The Botanist」や、火星を舞台にしたインタラクティブなシミュレーション「ミッションコントロール:マーズ」など、訪れる人々を非日常の世界へと誘います。
また、SNS上では「#大阪万博サウジ館」のハッシュタグがトレンド入りし、デジタル演出が話題を呼んでいます。一部のイベントは事前予約が必要ですが、多くの展示は予約なしで楽しめるため、気軽に訪れることができます。このように、サウジアラビア館はリアルとデジタルの両面で来場者を魅了する仕掛けが満載です。それでは、サウジアラビア館の魅力をさらに詳しく見ていきましょう。

サウジアラビア館って、予約なしでも楽しめるの?
大阪万博サウジアラビア館予約は必要?


サウジアラビア館を訪れる際に気になるのが「予約が必要なのか?」という点です。大阪・関西万博のなかでも特に注目を集めるパビリオンであるため、事前に情報を整理しておくことはスムーズな観覧につながります。ここでは、予約の必要性や混雑状況、そして見逃さないためのポイントについて詳しく解説していきます。
サウジアラビア館は予約不要で入場OK
まず安心してほしいのは、サウジアラビア館そのものへの入場は予約不要という点です。つまり、チケットさえあれば、時間や順番を気にせず自由に立ち寄ることができます。これは多くの来場者にとって大きなメリットです。
というのも、万博会場ではさまざまなパビリオンがある中で、完全予約制の施設も少なくありません。予約必須となると、当日急に「行ってみたい」と思っても参加できない可能性があり、行動が制限されることがあります。
しかしサウジアラビア館では、そのような心配が不要です。会場内で自由に歩きながら、ふと興味が湧いたタイミングで入場できるという柔軟性があります。これは特にファミリー層やグループ旅行者にとってはありがたいポイントです。
ただし、入場自由とはいえ人気パビリオンであることは間違いありません。特に週末や祝日は多くの来場者が集まり、長時間の待ち時間が発生する可能性があるため、快適に楽しみたい方は後述の「混雑を避ける時間帯」を参考に計画を立てましょう。
一部イベントは事前予約が必須
ここで注意すべきなのは、パビリオン内で開催される一部の体験型イベントは予約が必要という点です。代表的なものとして「ミッションコントロール:マーズ」が挙げられます。
このプログラムは、未来の火星基地を舞台にしたインタラクティブシミュレーションで、参加者が2034年のサウジ火星コロニーでエンジニアとしての任務を遂行するという内容です。高い没入感と最新の技術が使われていることから非常に人気があり、事前予約をしないと参加できません。
他にも期間限定で実施されるイベントやパフォーマンスには予約が必要なものがあります。たとえば「水の物語」や「Ahlan Wa Sahlan」など、観覧人数に制限のあるプログラムは、希望者が多い日にはすぐに枠が埋まってしまう可能性があります。
以下の表にて、主なイベントと予約の有無をまとめました。
イベント名 | 開催期間 | 予約の必要性 |
---|---|---|
The Botanist | 常設 | 不要 |
ミッションコントロール:マーズ | 4/13~4/17 | 必要 |
水の物語 | 4/26~5/31 | 一部必要の可能性 |
Ahlan Wa Sahlan | 4/14~6/15 | 一部必要の可能性 |
We Are Saudi Arabia | 4/13~10/13 | 不要 |
文化音楽スタジオ | 4/13~10/13 | 不要 |
予約必須のプログラムは数日間のみの開催もあるため、タイミングが合えばラッキーですが、公式サイトなどで早めの確認と予約を強くおすすめします。
混雑を避けるなら時間帯に注意


自由に入れるとはいえ、サウジアラビア館は万博の中でも特に人気が高いパビリオンです。X(旧Twitter)を中心にSNSで大きな話題を呼び、「#大阪万博サウジ館」というハッシュタグがトレンド入りしたこともあり、開幕初日から多くの来場者が詰めかけました。
そのため、時間帯によっては入場までに長時間並ぶことも覚悟が必要です。とくに注意が必要なのは、以下の時間帯です。
- 午前10時〜午後2時の時間帯:観光客が集まりやすいピークタイム。昼前後は人が集中しやすく、待ち時間が発生しやすいです。
- 土日・祝日:休日は家族連れや団体客が多く来場し、特に混雑します。
では、どうすれば混雑を回避できるのでしょうか?おすすめの時間帯は以下の通りです。
- 午前中の早い時間帯(開場直後):まだ人が分散している時間帯で、待たずに入れることが多いです。
- 夕方以降(16時以降):帰路につく人が増え始める時間帯。展示をじっくり見たい方には特におすすめです。
また、閉場1時間前は比較的空いている傾向がありますが、プログラムによっては終了している可能性もあるため、展示や体験を確実に楽しみたい場合は余裕を持って訪れるのがベストです。
予約情報は公式サイトで確認
最終的に一番確実な情報源となるのが、大阪・関西万博の公式サイトです。こちらでは、各パビリオンやイベントの予約情報、変更、空き状況などが随時更新されています。
特にサウジアラビア館のように一部予約制イベントがあるパビリオンでは、最新の情報が重要です。例えば、当初は予約不要だったイベントが混雑対策のために途中から予約制に変更される可能性もあります。
【公式予約ページはこちら】
https://www.expo2025.or.jp/
また、SNSでも公式アカウントが随時情報を発信しているので、XやInstagramのフォローもおすすめです。リアルタイムでの混雑状況や整理券配布の有無なども投稿されることがあります。
特に注意しておきたいのが、予約ページのオープンタイミングです。人気イベントでは、予約受付開始から数分で満席になることもあるため、事前にアカウント登録やログインの準備をしておくとスムーズです。
いずれにしても、公式サイトを定期的にチェックし、自分が行きたいイベントの詳細とタイミングを確認しておくことが、最大限楽しむためのポイントとなります。情報はこまめに更新されるため、「数日前に見た情報」ではなく「当日朝の情報」を確認する習慣をつけましょう。
大阪万博サウジアラビア館予約なしでも楽しめる体験


サウジアラビア館は、事前予約がなくてもその場で立ち寄って十分に楽しめるコンテンツが豊富に用意されています。ここでは、没入型の展示や文化体験、SNSで話題の演出など、実際に足を運ぶことでしか得られない魅力を細かく掘り下げていきます。
没入感のある展示が盛りだくさん
まず注目したいのが、サウジアラビア館の“空間全体が体験型になっている”という構成です。単なる展示や映像の上映ではなく、来場者自身が「その場に入り込む」ことを前提にデザインされています。これにより、まるで異国の文化都市に迷い込んだような没入感を体感できます。
サウジアラビア館は、日本館に次いで会場内で2番目の広さを誇るパビリオンです。この広大なスペースを活かし、AR技術やプロジェクションマッピング、サウンド演出が巧みに組み合わされたインスタレーションが連続的に展開されています。来場者は歩きながら、視覚・聴覚・嗅覚など複数の感覚を通じて、サウジアラビアの自然や歴史、未来を体験できる構造になっています。
特に人気が高いのが「The Botanist(ザ・ボタニスト)」と呼ばれるアトラクションです。スマートフォンの専用アプリを使い、来場者は仮想の庭に植物を育てる体験を行います。ARを活用して、目の前に実際に植物が育っていくように見えるという仕掛けがユニークです。単なる鑑賞ではなく、自分の選択によって仮想空間が変化することで、より深い没入感を得ることができます。
また、通路の壁面には巨大なLEDが埋め込まれており、時間帯やイベントに応じて映像演出が変化。ある瞬間には星空に包まれた砂漠、またある瞬間には海中に潜るようなビジュアルが展開されるなど、五感で味わえる没入空間としての完成度が非常に高い点が、サウジアラビア館の大きな魅力となっています。
サウジ文化を体験できるイベント
展示だけではなく、「参加型イベント」が多数開催されているのも、サウジアラビア館の見逃せないポイントです。文化体験を通じて、来場者自身がサウジアラビアという国を“体で覚える”ことができるのが特徴です。
たとえば、「Ahlan Wa Sahlan」は、サウジ式コーヒーを実際に試飲できる体験型プログラム。サウジの伝統的なおもてなし文化を再現した空間で、スパイスを効かせた独特のコーヒーを味わいながら、文化背景の説明を受けることができます。コーヒーの香り、カップのデザイン、作法すべてに意味があることを学び、文化に対する理解が深まります。
他にも、「We Are Saudi Arabia」では、サウジの伝統舞踊や音楽、現代のDJ文化などが一堂に会し、ステージパフォーマンスが繰り広げられます。一度の来場で何度もショーが見られるのもポイントで、演目によって雰囲気がガラリと変わるため、何度でも訪れたくなる魅力があります。
来場者は客席から観るだけでなく、時にはステージに上がってダンスに参加することも可能です。まさに、観客と演者の境界が曖昧になる体験で、サウジ文化の“内側”に踏み込める貴重な機会と言えるでしょう。
火星シミュレーションは要チェック


館内でもとりわけ注目されているのが、「ミッションコントロール:マーズ」という予約制プログラムです。このコンテンツだけは事前予約が必要ですが、体験内容が非常にユニークであるため、事前に予定を立ててでも参加する価値があります。
このシミュレーションでは、未来のサウジアラビアが火星に築いたコロニーでの任務を体験します。設定は2034年、参加者は新米エンジニアとして、限られた酸素や水資源を使いながら、他のクルーと協力して火星生活を維持するためのタスクに挑みます。
インタラクティブな演出が施された部屋に入り、モニターや音声ガイド、照明がリアルタイムで変化する中、実際に資源の分配や緊急対応をシミュレートします。映像と実物の融合が非常にリアルで、まるで本当に宇宙にいるかのような感覚に陥るほどです。
火星という未来的テーマに、サウジアラビアという国家がどのように関わっていくのかというメッセージも込められており、単なるエンタメではなく、国家の技術戦略やビジョンを感じさせる内容となっています。
このコンテンツは特に子ども連れのファミリーや、STEM教育に関心のある保護者に人気で、学びと楽しさを同時に得られる貴重な場となっています。
Fulanaの限定楽曲も注目ポイント
サウジアラビア館では、音楽に力を入れたコンテンツ展開も話題になっています。中でも注目されているのが、現代アーティスト「Fulana」による限定楽曲の公開です。
Fulanaは、エレクトロポップとアラビック音楽を融合させた作風で注目されているアーティストで、今回の万博にあわせて完全新作を制作。4月13日~5月4日までの期間限定で、文化音楽スタジオエリアにてその楽曲を体験することができます。
展示エリアの中に設置された「サウンドドーム」では、360度から音が響く特殊スピーカーシステムを採用。来場者が中央に立つことで、音に包まれるような感覚を味わえる演出が施されています。
この空間では、単に曲を聴くだけでなく、視覚効果や香りの演出も加わり、まさに「五感で聴く音楽」が実現されています。音楽好きはもちろん、普段はアートにあまり触れないという人でも、新しい感覚を得られる空間としておすすめです。
また、Fulanaの音楽は万博期間中に限定公開されており、他では聴くことができない貴重な楽曲という点も見逃せません。
デジタル演出でSNSでも話題沸騰
現地体験だけでなく、サウジアラビア館はデジタル上でも強烈な存在感を放っています。特にSNSとの連動企画が巧みに仕組まれており、来場者が自然と発信したくなる設計が随所に見られます。
中でも有名なのが、「#大阪万博サウジ館」に“いいね”すると、ハートがサウジ風のエフェクトに変化するというハッシュフラッグ演出です。この現象があまりにインパクトが強かったため、**「サウジ館にいいねするとサウジになる」**というネタ投稿が一気に拡散され、X(旧Twitter)ではトレンド上位にランクインしました。
この演出の面白さは、「拡散したくなる仕掛け」が視覚的にもわかりやすく、誰でも気軽に参加できることにあります。SNSユーザーにとって魅力的なビジュアルと体験を提供している点が、高い注目度を生む理由になっています。
また、館内のフォトスポットにも力が入っており、インスタ映えする背景やインタラクティブな仕掛けが複数用意されています。“映える”要素が自然と体験の中に組み込まれている点が、サウジアラビア館の情報拡散力を高めているのです。
特別イベント開催日も見逃せない
期間中、サウジアラビア館では特別イベントが複数予定されており、これも見逃せないポイントです。とくに注目すべきは以下の2つの日程です:
- 9月23日:サウジアラビア建国記念日
- 開催期間中の特定日:日・サウジ外交70周年記念イベント
これらのタイミングでは、特別なパフォーマンスや限定グッズの配布が行われる予定となっており、普段とは違った特別演出が楽しめる貴重な機会です。
建国記念日には、来場者に向けた小さなギフトや、アラビア語でのメッセージカードが配られるなど、ちょっとした心づかいも予定されています。さらに、日本とサウジの外交70周年という節目では、伝統と現代文化のクロスオーバーをテーマにしたイベントが準備されているとのことです。
公式サイトやSNSで事前告知が行われることが多いため、**訪問日を決める際はイベントスケジュールを確認することが強く推奨されます。**会期が長いからこそ、こういった“特別な1日”に照準を合わせて訪れるのもひとつの楽しみ方です。
筆者の総評:サウジアラビア館は万博の“体験型エンタメ”の最前線だった
サウジアラビア館を訪れて感じたのは、単なる展示を超えた“体験型エンタメ”の極致でした。特に印象的だったのは、AR技術を駆使した「The Botanist」です。スマートフォンを通じて仮想の庭に植物を育てる体験は、まるで自分が自然の中にいるかのような感覚を味わえました。また、火星を舞台にした「ミッションコントロール:マーズ」では、未来の宇宙開発を体験でき、子どもから大人まで楽しめる内容でした。これらの体験は、まさに五感をフルに使った没入型のエンターテインメントであり、サウジアラビア館の魅力を存分に感じることができました。
さらに、SNS上での話題性も見逃せません。「#大阪万博サウジ館」のハッシュタグがトレンド入りし、デジタル演出が多くの人々の注目を集めました。特に、いいねを押すとサウジの紋章が表示される仕掛けは、来場者の興味を引き、SNSでの拡散を促進しました。このように、リアルとデジタルの両面で来場者を魅了する工夫が施されており、サウジアラビア館は万博の中でも特に注目すべきパビリオンと言えるでしょう。
一方で、混雑を避けるためには、訪れる時間帯に注意が必要です。午前中や夕方以降は比較的スムーズに入場できる可能性が高いため、計画的な訪問をおすすめします。また、一部のイベントは事前予約が必要なため、公式サイトで最新情報を確認することが重要です。特に、特別な日には限定イベントやグッズの配布が行われることもあるため、事前のチェックを怠らないようにしましょう。
サウジアラビア館は、文化とテクノロジーが融合した新しい形のエンターテインメントを提供しています。リアルな体験とデジタルな演出が見事に組み合わさり、来場者に忘れられない思い出を提供してくれるでしょう。万博を訪れる際は、ぜひサウジアラビア館を体験してみてください。
参照URL
- EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト – (https://www.expo2025.or.jp/official-participant/saudi-arabia__trashed)
- 概要: サウジアラビアパビリオンの概要やデザインコンセプト、体験内容について紹介しています。