2025年に開催される大阪・関西万博。その中でもひときわ注目を集めているのが、中国の伝統と未来を融合させた「中国パビリオン」です。会場の中心部に位置し、圧巻のスケールとともに、訪れる人々に多彩な驚きを与えてくれるこの施設には、多くの見どころが詰まっています。
竹簡をモチーフにした美しい建築はもちろん、月面サンプルやブルース・リーのヌンチャク展示といった貴重なアイテム、そしてAI孫悟空やロボットとの対話など、ここでしか体験できない展示が満載です。
さらに、本格中華料理が楽しめるレストラン「魯園菜館」や、可愛らしいパンダマスコット「悠悠(ヨウヨウ)」も来場者の心を和ませてくれます。サステナブルな思想や人と自然の共生をテーマにした3つのゾーンもあり、環境や未来社会について考えるきっかけを与えてくれる点もこのパビリオンならではの魅力です。
とはいえ、注目度の高さゆえに混雑も予想されるため、訪問時のタイミングや事前準備も重要になってきます。

「中国パビリオンって、どこからどう楽しめばいいの?」
中国パビリオン見どころや展示内容


2025年の大阪・関西万博。その中でも特に注目を集めているのが、海外パビリオン最大級のスケールを誇る「中国パビリオン」です。この施設は、中国の伝統と未来の技術が交差する壮大な体験空間となっており、その見どころや仕掛けの数々が訪れる人々を魅了しています。
この記事では、月面サンプルや伝説の武道スターに関する展示から、サステナブルな建築コンセプト、未来体験、さらにはレストラン「魯園菜館」で味わえる本格中華まで、初めて訪れる人にもわかりやすく、そして詳細にご紹介します。
これから万博を訪れる予定の方や、「どのパビリオンを優先して見るべき?」と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
月面サンプルとブルース・リー展示
今回の中国パビリオンで、多くの来場者の注目を集めているのが世界初となる月面サンプルの一般展示と、あの「ブルース・リー」が使ったヌンチャクの公開です。
まず、月面サンプルですが、これは中国の月探査機「嫦娥5号」と「嫦娥6号」が持ち帰ったもので、月の表側と裏側のサンプルが同時に展示されるのは世界で初めてです。宇宙ファンにとっては垂涎の的と言えるでしょう。
ここで注目したいのは、その展示の仕方です。単にガラスケースに入れて見せるだけでなく、インタラクティブな映像解説や、月探査の歴史を学べるコンテンツも同時に用意されていること。これにより、小さなお子さんでも「月ってどうやって行くの?」「なぜ裏側のサンプルがすごいの?」と興味を深めながら理解できるよう工夫されています。
一方で、展示のもう一つの目玉となっているのが「燃えよドラゴン」で使用されたブルース・リーのヌンチャク。これは映画ファンにとって感涙ものの展示であり、中国文化とポップカルチャーの融合を象徴する貴重なアイテムです。
もちろん、ブルース・リーのヌンチャクは厳重なセキュリティのもと展示されていますが、彼の映画の一場面を再現したミニシアターや記念撮影スポットも用意されており、ファンだけでなく誰でも楽しめる内容に仕上がっています。
展示品 月面サンプル(表面・裏面)
展示開始 2025年4月
注目点 世界初の同時公開、インタラクティブ解説あり
展示品 ブルース・リーのヌンチャク
展示開始 2025年4月18日
注目点 映画「燃えよドラゴン」で実使用、写真撮影可能エリアあり
これらの展示は中国の最先端技術とカルチャーの多様性を象徴するものであり、訪れる人の知的好奇心を強く刺激します。
サステナブル建築と竹簡デザイン
中国パビリオンに一歩足を踏み入れると、まず圧倒されるのがその壮麗でユニークな建築デザインです。建物の外観は、古代中国の書物「竹簡(ちくかん)」をモチーフに設計されており、どこか懐かしさと近未来感が共存しています。
竹簡とは、紙が発明される前の中国で使われていた文字記録媒体で、竹を割ってつないだ帯に筆で文字を書くというスタイルが特徴です。今回の建築では、これを大規模な曲面ガラスと竹素材を組み合わせて再現。自然素材を活用しつつ、最新の建築技術を駆使した構造になっており、まさに「伝統×未来」の融合です。
特に外壁には、論語の一節や詩経など中国古典から抜粋された漢詩が、5つの書体(金文、篆書、隷書、行書、楷書)で刻まれています。これらはただの装飾ではなく、中国の知性と美意識、さらにはサステナブル思想を視覚的に訴えるアートワークの一部なのです。
このように、パビリオン全体が「見る展示」であると同時に「感じる空間」になっている点は、他の建築と一線を画します。
なお、素材として使用されている竹は、中国南部の持続可能な農地で育成されたもの。これにより、環境負荷を抑えつつ、高い耐久性と美しさを兼ね備えた建築が実現されています。
サステナビリティというと抽象的な印象を持ちがちですが、ここでは実際に「どのように自然素材が使われているのか」を体感できる場になっており、建築に興味のある方やSDGsに関心のある方にとっても非常に意義深い展示です。
人と自然の共生を学べる3ゾーン


パビリオン内の展示は、大きく3つのテーマゾーンに分かれており、それぞれが「人と自然の共生」という大きなビジョンを異なる角度から表現しています。
最初のゾーンは「天人合一(てんじんごういつ)」。これは古代中国の哲学で、「人間と自然は一体である」という考え方を表します。ここでは、二十四節気をモチーフにした映像体験や、古代農業技術の展示を通じて、自然と共に生きてきた人類の知恵に触れることができます。
次の「緑水青山(りょくすいせいざん)」では、現代中国が実施しているエコプロジェクトを紹介。たとえば、アモイ市で実施された湖の生態系回復プロジェクトや、河北省での大規模な造林事業など、現代の環境対策がリアルなケーススタディとして展示されています。
最後の「生生不息(せいせいふそく)」は未来ゾーンです。ここでは、AIやスマートシティ技術、そして宇宙開発など、中国が描く未来社会像を体感することができます。
このゾーンには、VR/AR体験やAI孫悟空との対話、ロボットによる案内など、子どもから大人まで楽しめるインタラクティブ要素が詰め込まれており、展示に飽きやすいお子さんにもぴったりです。
三つのゾーンはそれぞれ独立していますが、通して見ることで「過去から学び、現在を知り、未来へつなげる」というストーリーが完成される設計になっています。
国宝級文物と宇宙技術の展示
これまで紹介した未来志向の展示とは対照的に、中国の数千年にわたる歴史と文化を象徴する「国宝級文物」の展示も、このパビリオンの大きな見どころです。
展示される文物の一部には、古代王朝時代の青銅器や陶磁器、さらには漢代や唐代の工芸品などが含まれており、それぞれが国家レベルの文化財と位置づけられています。
これらの展示は、美術館のように静かに眺めるだけでなく、デジタルガイドやARによって背景ストーリーを視覚的に体感できる構成になっている点もポイント。特に中国史に詳しくない方でも「なぜこの器に龍が描かれているのか」「この形の意味は?」などの疑問が自然と浮かび、理解が深まるようになっています。
さらに、現代技術に関連する展示として、中国の宇宙ステーション「天宮」や深海探査機「蛟竜号」など、中国が誇る最新の科学技術も取り上げられています。これにより、伝統と科学技術が一堂に会する、非常にユニークな展示空間となっているのです。
この展示は、未来技術と過去の文化遺産の両方を同時に楽しめる、貴重な機会でもあります。文化に興味のある方、科学にワクワクする方、どちらにとっても満足できる内容になっていると言えるでしょう。
公式サイト(最新展示情報や混雑状況もチェック可能): https://www.expo2025.or.jp
大阪万博 中国パビリオンのグルメやSNSの反応


未来技術と伝統文化が共存する、中国パビリオンの見どころを徹底解説
中国パビリオンは、「人と自然の生命共同体を共同構築〜グリーン発展の未来社会〜」をテーマに掲げ、伝統文化と未来技術を融合させた体験空間として注目を集めています。建築、展示、体験型コンテンツ、グルメ、マスコットなど多彩な要素が用意されており、大人も子どもも楽しめる場所になっています。ここでは、見逃せない魅力をひとつずつご紹介していきます。
AR・VRで中国文化を体感
パビリオン内では、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を駆使した最新体験が充実しています。これにより、中国の歴史や文化を、まるでその場にいるかのようにリアルに感じ取ることができます。
まず、VR体験では、中国各地の歴史的名所――たとえば、万里の長城や故宮博物院などを、360度映像で旅するように体験できます。ヘッドセットを装着すれば、あたかも古代の街並みに足を踏み入れたような臨場感を味わうことができるのです。
一方、AR体験では、展示されている工芸品や文物にスマートデバイスをかざすと、画面上でそれらが動いたり、立体的な解説が表示されたりします。例えば、青銅器にかざすと、その用途や時代背景が動画で解説され、学びとエンターテインメントが融合した新しい鑑賞スタイルが実現されています。
こうした体験は、単なる「見る展示」では得られない没入感と記憶への定着効果を生み出します。伝統文化に興味が薄い人でも、体感を通して興味を持ちやすくなり、特に子どもにとっては学びのきっかけにもなるはずです。
ただし、混雑時には待ち時間が発生する可能性があるため、早めの時間帯の利用が推奨されます。
AI孫悟空やロボットの案内体験
中国パビリオンのもう一つの特徴は、AIやロボットを活用した未来体験です。ここでは、来場者を驚かせるユニークなキャラクターやテクノロジーに触れることができます。
特に話題になっているのが、「AI孫悟空」です。このキャラクターは、多言語対応のAIとして設計されており、来場者と会話を楽しむことができます。日本語にも対応しており、質問に答えたり、ちょっとしたジョークを返したりと、人間味ある応答が魅力です。例えば、「きんとうんに乗せてよ」と言うと、「あなたの心が清らかなら、すぐ乗れますよ」なんて返してくれるかもしれません。
また、施設内には人型ロボット「Walker 行者」が配置されており、来場者を展示ルートへ案内したり、展示の解説を行ったりする役割を担っています。まるで未来の博物館にいるかのような感覚に包まれることでしょう。
さらに、デジタル書道体験も人気を集めています。巨大なディスプレイに文字を描くことで、水が流れるような美しいデジタル表現で文字が表示され、来場者は自分の名前や好きな漢字をアートとして残すことが可能です。
これらの体験は、「見せる」だけでなく「参加する」ことで学びが深まるインタラクティブな設計になっています。テクノロジーと遊び心が融合した空間は、大人だけでなく子どもにとっても魅力的です。
魯園菜館の本格中華メニュー紹介


中国パビリオンの魅力は展示だけにとどまりません。併設されたレストラン「魯園菜館(ろえんさいかん)」では、本格的な中華料理を万博会場で味わえる贅沢なひとときを提供しています。
レストランは70席ほどの規模で、ランチにもディナーにも対応。内装は落ち着いた雰囲気で、パビリオンのテーマである「人と自然の共生」にちなんだデザインが施されています。
提供されるメニューはバラエティ豊かで、以下のような構成です。
メニューカテゴリ | 内容例 | 価格帯(税抜) |
---|---|---|
セットメニュー | 担々麺+小籠包、五目炒飯+点心など | 1,380円〜2,180円 |
定食 | 豚バラ煮込み+ライス定食 | 約1,980円 |
一品料理 | 酢豚、海老チリ、黒酢のハチミツ焼き | 1,400円〜2,800円 |
麺・飯類 | 麻婆豆腐丼、ラージャン麺 | 900円〜1,580円 |
名物料理 | 爆弾餃子、上海焼き小籠包 | 1,000円〜1,400円 |
特に注目したいのは、「爆弾餃子」というユニークなメニュー。これは通常の餃子より大きめで、外はカリっと中は肉汁たっぷりという、インパクト抜群の逸品です。SNS映えも抜群で、多くの来場者が写真を撮って投稿している姿が見られます。
ただし、混雑時は座席の待ち時間が長くなる可能性があるため、食事は時間をずらして利用するのがおすすめです。
混雑を避けるための訪問時間帯
万博会場でも屈指の人気を誇る中国パビリオン。そのため、混雑をどう回避するかが、見学をスムーズに進める大きなカギとなります。
まず、最もおすすめの時間帯は午前9時〜11時頃です。開場直後はまだ人の流れが穏やかで、VR体験や人気展示、レストランも比較的待たずに利用できます。
逆に、昼の12時〜14時、夕方18時〜20時は、展示もレストランも大混雑が予想されるため避けるのが賢明です。展示だけでなく、体験型アトラクションは一度に対応できる人数が限られており、時間のロスが大きくなってしまうことも。
また、平日は週末に比べて全体的に空いている傾向があります。可能であれば、平日+午前中の来場がベストタイミングです。
加えて、公式アプリ「EXPO2025 Personal Agent」などでは、リアルタイムの混雑状況がチェックできる可能性があるため、来場前にはインストールしておくと便利です。
パンダマスコット悠悠の魅力とは
中国パビリオンのマスコットキャラクター「悠悠(ヨウヨウ)」は、ただ可愛いだけではありません。その名前とデザインには深い意味が込められています。
名前の「悠悠」は、「悠久の時間を超える」「しなやかに生きる」「竹のように強く柔らかく」という意味を持っており、パビリオンの建築コンセプトやテーマにも通じています。
姿はまんまるで愛らしいパンダ。子どもたちにも大人気で、グリーティングイベントやグッズ販売も予定されている模様です。特にぬいぐるみや文具、雑貨などは記念品としても人気が出そうです。
パンダという動物自体が、中国の象徴でありながら、世界中で愛されている存在であることから、「悠悠」には国際親善の意味合いもあると言えるでしょう。
会場でこのキャラクターを見つけたら、記念撮影やグッズチェックを忘れずに!
SNSでの口コミと反響まとめ
オープン以降、SNSでは中国パビリオンに関する投稿が急増しています。特に以下の点について、多くの口コミや反応が見られます。
- 月面サンプル展示に対する驚き
「裏側の土壌も見られるなんてすごすぎる…」 - ブルース・リーのヌンチャク展示
「映画ファンなら絶対泣けるやつ!」 - 魯園菜館のグルメ
「爆弾餃子がヤバい、映えるしうまい!」 - AI孫悟空との会話
「予想外に話が盛り上がって笑った」 - 悠悠グッズに夢中
「ぬいぐるみ完売してた…早く行けばよかった」
こうして見ると、展示・体験・食・キャラクターすべてにおいて、高い満足度と注目度を集めていることが分かります。今後も、訪問者による投稿でさらなる盛り上がりが期待されます。
筆者の総評:万博の「知」と「驚き」が詰まった五感フル稼働の旅
私はこの中国パビリオンを体験して、まるで時空を超える旅をしたような感覚になりました。入口では伝統建築に心を奪われ、足を踏み入れるとそこには宇宙技術、未来都市、ロボット、AI、さらにはブルース・リーのヌンチャクまで…。一つの建物の中で、何度も驚きと発見が繰り返されるというのは、そうそうあることではありません。
どこか古代中国の迷宮を歩いているような気分になりながら、現代のテクノロジーにも触れられる。まるで「西遊記」のような壮大な冒険を、ほんの数時間で体験できる場所でした。
特に心をつかまれたのは、AI孫悟空とのやりとりです。子どもの頃に絵本やアニメで親しんだキャラクターが、目の前で話しかけてくるなんて想像もしていませんでした。それも、笑えるような小ネタを交えつつ、環境問題や共生社会のメッセージを伝えてくれる。これこそが、中国パビリオンのすごさなんだと思います。
それに、建物自体がメッセージを持っているというのも感動的です。竹簡を模した外観は、単なる見た目のインパクトだけではなく、長い時間を超えて語り継がれる知恵や持続可能な社会を象徴している。五感で「知の価値」を受け取れる建築って、そう多くはありません。
グルメも素晴らしかったです。「爆弾餃子」、これにはやられました。見た目はインパクト、味は本格派。お腹も心も満たされるとはまさにこのことだと思いました。
それでもひとつだけ注意したいのは、やはり混雑への対策が必要だということです。事前にアプリをダウンロードして混雑状況をチェックしたり、平日の午前中を狙って訪れるなど、計画性が問われる場所です。人気スポットだからこそ、効率よく回る工夫が求められます。
私が思うに、このパビリオンを最大限に楽しむコツは、「見る」よりも「感じる」こと。展示物の背景にある歴史や想い、そして未来への願いを少しでも想像しながら歩くことで、ただの観光では終わらない、深い体験ができるはずです。
だからこそ、時間に余裕を持って、慌てずにじっくり味わうスタイルをおすすめします。万博の中でもここは、一度では味わい尽くせない場所です。
参照URL
- EXPO2025 大阪・関西万博公式サイト – 中国パビリオン概要ページ
(https://www.expo2025.or.jp/official-participant/china/)- 概要: 中国パビリオンの基本情報、テーマ、建築コンセプト、展示内容などが公式にまとめられてい